早稲田大学専門部を卒業後、宮内省に入り皇居での植物研究に従事。戦後、数々の特許を所得して三井物産機械販売株式会社、新日本製鐵株式会社等のメーカーとタイアップし製品を世に送り出してきた。その後、長年微生物の研究を続けている。その一環として株式会社関電工の支援を受けてバイオテクノロジーを駆使した発酵プラントを建設し特殊有機肥料の製造を完成させた。
昔は田や畑を耕し作物を収穫しながら、食べた後に出る生ゴミは、すべて庭に埋めて堆肥化させていました。当時の人は当然のように行っていたのです。「大地からもらった恵みは必ず大地に還す」ということを。そして土の中では、微生物が生ゴミを分解・発酵して本当の有機肥料に育て上げていました。有機肥料は作物の栄養となり、人間はその作物を収穫し、そうやって自然の循環が営まれてきたのです。ところが、日本の農地は、数十年にわたる農薬・化学肥料の大量使用により、土壌の酸化、微量栄養素の欠如、団粒構造の破壊などが進み「地力」が決定的に損なわれてきています。その結果、農産物の「収穫は頭打ちとなり品質も低下し、作物を食べる私たち人体にも影響を及ぼすという悪循環になっています。農地の60%が環境不良地、その半分が不良土といわれ、環境・保険の面からも農地の改良が求められています。土壌の改良には、有機土壌改良剤が不可欠と言われていますが、従来は畜糞などの完全発酵を待たず使用するため、土壌で発酵し効果が出るまで時間がかかり、臭気を発生させ、害虫の餌にもなっていました。それらの点を解消した上で、土壌の力(地力)を取り戻すためバイオテクノロジーを駆使して、研究・開発に際し生ゴミや畜糞などは、自然から得た大きな資源であり、自然に還すのが理想的な生態系サイクルと考え、「自然の恵みを自然に還す」「生ゴミの衛生的な処理」「地球のために役立ちたい」の3つを開発コンセプトとして掲げ、高品質な循環システムの研究・開発に取り組むことで、現行のバイオ発酵技術が生まれたのです。
大里 一雄
MK菌とはDr.トーマス(トーマス菌)の基本原理に基づき、大里一雄が手塩に掛け独自の培養法を研究・改良して40年以上も生き続けて完成した有用な菌です。MK菌はこれからご紹介する土壌改良材の基本となる物で、主に細菌・酵母菌・糸状菌・根粒菌など、あらゆる微生物を含んだ有用な菌です。これらの菌は、糖化作用・分解作用・窒素固定作用など各々の能力を持っており、こういった作用(能力)には各々の作用温度があるため、作用(能力)を効果的に発揮できるように温度コントロールをしています。また、生ゴミの発酵を促進させ、脂肪やたんぱく質なども水分とガスに分解する優れた能力を持っております。
土壌活性液 N-100(土帰・土輝)とはMK菌・完熟鶏糞(自社で6ヵ月間発酵させた鶏糞)・マイナスイオン・熱帯酵素・米ぬか・燻炭などを原料に独自の配合で製造した100%天然有機性の土壌活性液になります。土壌活性液(土帰・土輝)を継続的に散布する事により、土壌中に蓄積した農薬を分解し、酸性土壌から植物に適したアルカリ性の土壌へと変化させ、土壌を柔らかな団粒構造にして通気性・保水性・透水性などを良好な状態に改善します。また、成長微量要素をバランスよく含んでおりますので、植物が健全に生育します。野菜・果物・花など、植物全般に効果があります。散布過多でも弊害はありません。原料は100%天然有機性で毒性がなく安全ですので、人体に触れても心配なく散布できます。
土壌改良活性剤MK109とはバイオ発酵技術により製造した固形の土壌改良資材です。主な原料は鶏糞(畜糞)・米ぬか・燻炭・生ゴミ等にMK菌を添加し、約半年かけて完熟発酵させた製品になります。従来の畜産糞などは、完全発酵がされるまで待たずに肥料に使用するため、土壌中で発酵し効果が出るまでには時間がかかり、また臭気もあり害虫の餌になっていました。土壌改良活性剤MK109を施肥する事により、土壌に住みついたMK菌が有機物を分解して肥料化し、土壌中に蓄積した農薬等も分解します。さらに、酸性土壌を植物に適したアルカリ性の土壌に変化させ、土壌を柔らかな団粒構造にして、通気性・保水性・透水性など良好な状態に改善します。また、菌の死骸が植物の養分となるなど、植物にとって極めて重要な働きをします。病害が少なく、作物本来の味・甘味を作り出し、連鎖可能な土壌を作り出します。次年度からは施肥量を減らす事が出来るのでとても経済的です。完全発酵した鶏糞は、さらさらの土と思ってしまうほど臭気もほとんど無く完成減容率は7割~8割、鶏糞(10t)の資材に対して完成品は2t~3t程度。
土壌改良基礎材 多孔質バイオセラミックとは、数年程度で土に帰る生分解性で、植物の成長に必要な微量成分である「マグネシウム」「硫黄」「塩素」「マンガン」「アルミニウム」「亜鉛」「鉄」など20種類以上を含有。1立法cmあたり数十mの孔を持ち、高い保水効果だけでなく、土壌菌の住処となる。これまで、吸収することは可能でも、再び排出する事はないといわれていた多孔質セラミックの常識を超えた効果もあり、含有した微量成分なども徐々に放出する。こうした効果は、研究機関のデータでも検証され、粒状や板状の試作品も完成し用途によってさまざまに形成でき、顧客のニーズに合った対応が可能となる。右の写真は粒状の物、広範囲にわたる用途があると思われる。主だった用途として、ゴルフ場用(芝生育・池浄化)、果樹園用、園芸用(ゴロ土・用土・鉢等)、屋上庭園、田畑、水耕栽培用、養魚用、漁礁(バクテリアが住み込むので藻が出来る)、河川・湖沼の浄化(微生物が保存され、ゴミを食べているので浄化される)、融雪(畑に蒔くと融雪して1ヵ月位早くとける)。
元肥に土壌改良活性材を使用し、追肥として土壌活性液を使用します。土壌活性液でも十分ですが、土壌改良活性材を使用する事により、長期間効果が持続します。
稲を植える前に土壌改良活性剤をすき込みます。
追肥として土壌活性液を併用した方が、より一層効果的です。
ゴルフ場などの芝育成に土壌活性液や土壌改良基礎材を使用します。天然有機性で人と環境にやさしいコース作りを提案します。
ヒートアイランド対策の一環として注目を集める屋上緑化。土の代用として土壌改良基礎材を使用します。土壌改良活性材や土壌活性液を併用する事で、植物が健康に育成します。